医療というITの中でもより専門性の高い分野で活躍するL氏のこれまでの経歴とコンサルタントとしての活躍をご紹介します。
社会人1年目
当時を振り返ると、いわゆるごく一般的なシステムエンジニアとしての道を歩むんだろうな ぐらいにしか将来を考えていませんでした。入社した会社は社員数百人規模のいわゆる中堅SIrで、医療に特化していたわけではありません。ただ、私の場合、多少医療と近しい現場のシステム開発に携わっていました。
医療に関連する仕事との出会い
初めて医療というキーワードに触れることになったのが、大手製薬会社への常駐作業でした。具体的には情報システム部門で社内システムの運用=いわゆるお守り役です。
業務システムの運用、新機能追加、インフラ設計、インフラ保守とアプリもミドルもインフラも関係ナシにあらゆる方面に首を突っ込んでは様々な課題や時にはトラブルを解決しました。ここで相当に鍛えられたのだと思いますが、専門用語と専門知識のオンパレードで一時期白衣が嫌いになりかけたこともあります。
大学病院で初のプロジェクトマネジメントを経験
30代にさしかかる頃、とある大学病院のシステム開発PJTを任されました。規模はどちらかというと小規模と呼べる10名以下ぐらいのもので難易度はそう高くないからと会社から言われていました。
しかし実は、クライアントにあたる教授がとにかく変わっていて、仕様もへったくれもあったものではなく、午前と午後で言うことが変わるレベルだったのです。振り回されるだけ振り回されましたが、医療業界では良くあることというのは知っていましたので最後まで投げずに、中心にいた教授と膝を突き合わせて納得いくシステムを作り上げました。ここで相当鍛えられたと思います。
医療系ITコンサルタントとして独立
医療の知識を蓄え、システムエンジニアとしても独り立ちできると感じ、個人事業として開業をしました。とあるプロジェクトで医療系の業務コンサルと仕事をすることがあり、さすがに彼のように専門家として病院相手にコンサルティングするのは難しかったのですが、ITが絡んでくればそんなスペシャリストと対峙することが出来るようになっていました。彼と戦えるようになっていたことも独立開業することに対して背中を押す要因だったと思います。
より専門性を高めるために様々なプロジェクトを経験
高いレベルで医療業界の経験値とスキルを有するコンサルタントとして地位を確立したいと考えた結果、特殊なツールの開発から電子カルテ、大規模インフラ更改まで、医療と名のつく仕事を際限なくこなしました。とにかく変わった方が多い業界だと思いますが、お医者様がたはとにかく頭脳明晰で、その道のプロから学ぶべきことはまだまだあると思います。
逆にITについては現場でトップでなければなりませんので日々の勉強を怠らずに、よりニッチなスペシャリストとして道を極めて行きたいと思います。