コンサルタントに資格は必須?仕事で有利になる資格とは


コンサルタントになるために必ず資格が必要というわけではありませんが、持っていると有利になる資格はいくつかあります。資格はあなた自身の実力を第三者が証明してくれた証であり、コンサルタントとしての顔や名刺になります。 資格を持つことで印象は大きく変わり、あなたがコンサルタントとして活躍できまでのスピードを格段に早めてくれます。今回はコンサルタントが取得しておきたい資格をご紹介します。

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コンサルタントになるために必要な資格は?


コンサルタントになるために必ず必要な資格というものはありませんが、コンサルタントとして活躍するためには資格を持つことも重要な要素と言えます。 特に会社員でなくフリーランスのコンサルタントとして活動する場合には、会社のネームバリューや実績などはありませんので、ご自身の力の証明として資格を持っておくことが有効です。 それではコンサルタントとして活躍するのに適した資格とはどのようなものでしょうか。

 

コンサルタントが取得しておくと有利なおすすめ資格


そもそもコンサルタントとは、クライアントの抱える様々な課題を解決するためのアドバイスを行う職業のため、それぞれの課題解決に適した高度な専門性が求められます。そのためクライアントによって求められる資格は変わってきますし、あなた自身の目指すコンサルタント像によって必要な資格は異なります。

ご自身の周りにはどういった属性のクライアントが多いのか、どういった悩みを抱えたが多いのか。どの分野なら自分の経験や強みを活かせるのか。そういった事情を考慮しながらご自身に一番適した資格の取得を検討してください。それではここからはコンサルタントに適している代表的な資格をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

 

公認会計士

公認会計士は監査及び会計の専門家です。主な業務として、財務情報の正しさを保証する監査業務が挙げられます。特に資本金5億円以上の企業や、株式市場に上場している企業は監査が義務付けられており、公認会計士にしかできない独占業務です。

また監査意外にも税務や、会計の観点から経営のアドバイスを行うコンサルティング業務を行う人も多く、業務は多岐にわたっています。近年ではコンサルティングファームや企業内でも会計の知識を有した人材のニーズは強く、転職の際にも有利な資格であると言えるでしょう。

公認会計士の難易度は非常に高く、医師、弁護士と並んで三大国家資格と言われることもあります。 合格率は10%前後である事に加えて、合格後に2年以上の実務経験が必須など高いハードルがあります。 しかしその分、コンサルタントとして活躍のフィールドが大きく広がる資格です。

 

税理士

税理士はその名の通り、税務の専門家です。主な業務は企業や個人の確定申告や、税務に関する相談、そして税務署に提出する書類の作成代行があります。

これらはすべて税理士の独占業務で、実は無資格でこれらの業務を行うと税理士法に抵触する可能性があります。 また近年では税理士に求められる業務の幅は色がっており、M&Aや創業支援などのコンサルティング分野に携わる方も多くなっています。税理士の難易度は非常に高く、一般的には3,000時間以上の学習時間が必要で、独学での合格は難しいとされている国家資格です。

しかし科目合格が認められており、1科目ずつ着実にクリアしていくことができるためコツコツと勉強する人には向いている資格と言えそうです。

 

社会保険労務士

社会保険労務士は労働に関連する法律と、社会保険の専門家です。

主な業務は企業における社会保険の手続き書類の作成から申請の代行、労働社会保険諸法令に基づいて作成すべき帳簿書類(就業規則や賃金台帳、労働者名簿など)の作成などがあります。これらは社会保険労務士の独占業務です。 これ以外にも働き方の多様化に伴って労務管理が難しくなっていることをうけ、適切な労務管理、雇用環境を整えるためのコンサルティング業務にも注目が集まっています。

社会保険労務士の難易度は税理士よりもやや低いと言われており、合格率は約7%程度です。税理士よりはというものの独占業務を有した国家資格であり、一般的には約1000時間の学習が必要です。 科目数が多く、一朝一夕では取得できませんが、働きながら資格取得をする人も多い人気資格です。

 

キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントは労働者の強みや適性を見極めて、キャリア形成の助言を行う専門家です。主な業務として転職相談や、社内でのキャリアアップについての相談が挙げられます。行政機関や学校などの教育機関、転職エージェント会社等で活躍するケースが多いのが特長です。

またキャリアコンサルタントは2016年から国家資格に定められていますが、独占業務はありません。しかしながらキャリアという誰しもに身近なテーマであることから、非常に人気の高い資格です。 キャリアコンサルタントの難易度は前述の国家資格と比較して高くありません。一般的な学習時間は約200時間程度で、合格率は約50%程度と言われています。ただし試験にはキャリアコンサルティングの模擬試験があり、対応力の高さが求められます。

独占業務はありませんが傾聴の能力を求められる資格なので、コンサルタントに必要な基本能力であるヒアリング力の向上にはうってつけかもしれません。

 

MBA

MBAは経営学修士資格の事を指し、実践的な経営の知識を有していることを証明しています。MBAの学位を取得するには大学院または専門職大学院に通って、専門の課程を終了する必要があります。

これらの学校はビジネススクールとも呼ばれ、座学での学びに加えて、実務家の育成を目的とした高度な実践を伴うカリキュラムを用意していることが多く、経営者の基礎を養う事が可能です。また2000年代以降、MBAホルダーの経営者の活躍が目立つようになったことで注目されてきましたが、現在はリスキリングの一環としてMBAが再注目されています。MBAの難易度は学校によるため、一概には言えません。

しかしそれぞれの学校によってカリキュラムの特色が異なるため、MBAならどこでもという事ではなく、しっかりと学びたい内容を見極めていくことが重要です。

 

PMP

PMPは「Project Management Professional」の略称で、プロジェクトマネジメントの専門家であることを証明する資格です。これはアメリカ発のプロジェクトマネジメント協会(PMI)が認定する国際資格で、日本だけでなく世界でも通用するのが特徴です。

昨今、ビジネスの多くは複雑になってきており、多くのステークホルダーとプロジェクトを進めなくてはならない時代になってきました。そこでプロジェクトの要件定義から立ち上げ、完遂までをマネジメントする力が求められます。特に社外の人材を巻き込んだプロジェクトを実行する際には重宝されることでしょう。 PMPの難易度は一般的な学習時間が150時間程度と言われており、そこまで高く内容に感じます。

しかし、PMPの受験には最低3〜5年以上(4500~7500時間以上)の実務経験が必要であり、受験資格自体に非常に高いハードルがあると言えます。 もしもプロジェクトマネジメントの経験があったり、これから積極的に行う場合にはぜひ注目してほしい資格です。

 

ウェブデザイン技能検定

ウェブデザイン技能検定は、Webサイト制作に必要な基礎知識や技能、実務能力を問う検定試験です。最大の特長はWebに関する唯一の国家検定で、合格者には「ウェブデザイン技能士」という肩書が与えられます。 現在のビジネスシーンにおいては、企業規模に関わらずWebサイトが不可欠となっています。

そのためウェブデザインに関する業務のニーズは非常に多く、これからWEB業界へ参入する人の入口としても適切な資格です。 ウェブデザイン技能検定は3~1級まであり、それぞれで難易度が異なります。

3級は比較的難易度も低く、未経験者でも受験可能で合格率も約70%です。しかし2級からは受験資格に実務経験の要件が加わり、合格率は40%程。さらに1級は合格率20%とハードルは高くなっていきます。 現状、3級ではアピール要素が弱いと言われているため、2級以上を目指す長期プランで考えられる方におすすめの資格です。

 

Google アナリティクス個人認定資格

Google アナリティクス個人認定資格は、Googleアナリティクスの技能や知識の理解度を証明するためにGoogle社が独自で提供している認定資格です。 前述のとおり、現在のビジネスシーにおいてWebサイトは不可欠ですが、サイトを制作するだけでなく、のように運用するかが重要になっています。

そこでWebサイトのデータ解析ツールの代表格であるGoogleアナリティクスを使いこなせる人材のニーズが高まっています。またWebの世界は非常に変化のスピードが速いため、最新の知識を身に着けている事を証明してくれるこの資格は、コンサルタントとしての実力の証明には適しています。

Google アナリティクス個人認定資格の難易度はそこまで高いとは言えませんが、Webやマーケティングといった分野の知識をどの程度有しているかで大きく異なると言えます。しかしGoogle社が無料で提供しているGoogleアナリティクスアカデミーなどがあり学習がしやすく、取り掛かりやすい資格であると言えそうです。

 

資格取得の際に注意したいこと


 

ここまでいくつかの資格を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?興味のある資格が見つかったならば幸いです。 ただしやみくもに資格取得に走るのはおすすめできません。計画性のない資格取得はいたずらに時間ばかりを浪費してしまい、肝心の仕事に繋がらないことが多いからです。 冒頭にも触れましたが、コンサルタントとして活躍するためには何が必要なのか、今一度、自分自身で確認してみてください。

 

まとめ


コンサルタントになるために必ず必要な資格というものはありません。しかしながら資格はあなた自身の実力を第三者が証明してくれた証であり、コンサルタントとしての顔や名刺になります。資格を持つことで印象は大きく変わり、あなたがコンサルタントとして活躍できまでのスピードを格段に早めてくれます。ぜひ自分の方向性にあった資格取得を検討してみてください。

 

 

執筆者:K.S

K.S

BTC Agent Mgrとして、顧客インダストリー別の課題を特定し、PJ最大化のための法人戦略を企画から実施まで牽引。企業・人材両面の顧客ロイヤリティの向上、継続的な関係構築をベースとしたコミュニケーションを心掛けている。

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